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2008年06月06日

Linux HPCクラスターの構築(その3):論文でました

以前のエントリーに書きました,Linux HPCクラスターの構築ですが, その方法と効果をまとめた論文がBMC Bioinformaticsにpublishされました。

Application of the Linux cluster
for exhaustive window haplotype analysis
using the FBAT and Unphased programs

Hiroyuki Mishima, Andrew C. Lidral, and Jun Ni

BMC Bioinformatics 2008, 9(Suppl 6):S10

BMC Bioinformaticsはいま流行の open access journal なので以下より 閲覧・ダウンロードできます。

http://www.biomedcentral.com/1471-2105/9/S6/S10

要旨は,exhaustive haplotype analysis(任意の領域のSNP座位に対して, すべてのウインドウサイズや組み合わせで行う徹底的なハプロタイプ分析)では, むちゃくちゃ計算力がいる。かといって,大規模なコンピュータをつかうのは 試行錯誤できないし,使いたい,よく知られた十分に検証済みのソフトには, 並列化されたのがない。そこで,中古パソコンでつくったRocks Cluster/GridEngine ベースの,安価なHPCクラスタ上で,非並列ソフトのFBATとUniphasedに対して, 次々変化させたパラメーターを与えてやることで, 意外といい感じに高速化できましたよ,これなら結構お手軽にできるんじゃない? というお話。

というわけで,まずは,アイオワでの最初の論文がでました。 よかったよかった。

アイオワでの仕事に関しては,投稿準備中の論文がまだあるので (そのうちひとつは,今回のHPCクラスターを実際に応用した結果について) がんばらなくては……。

追記: University of IowaのJun Ni先生のサイトRocks Clustersのインストールメモがありますので,興味のある方は参考にしてください。

投稿者 hmishima : 2008年06月06日 19:00